今年は、時間の関係もあって、ちょっと固まってるところをいくつか回ってみる事にしました。
やっぱり、中島川周辺、中通りあたりは、短時間でいくつも見られて効率が良いです。
というわけで、銀屋町→麹屋町→八幡町の順で回ろうという目星を付けておく。
本当は西浜町に最初にいったんですけど、なんか、パチンコ屋の後ろの狭い路地に人がびっしりとか、人が多すぎて良くわからんじょうたいwもうパス!全体的に見て今年は、旧家の庭は行列で入るのあきらめましたです。なので、写真撮りながら軽く散策といった感じでスタートしてみました。
で、早速目的の銀屋町。
長崎リハビリテーション病院の前が中心地ですけど、この通りが人で埋め尽くされているw身動き取れねー。最近はやりの各踊町のトートバッグを子供さんたちが一生懸命売ってました。
やっとたどり着いた。鯱太鼓。みえんw
なんとか、時間掛けてじわじわと寄ってみる。もうね、何しに来たのかわかりません。ほんとね、ここにくると自分を見失う。いや、ほんと長崎人というのは、人が並んでいるところにさらに並ぶのが好きなのです。
この道向かいに銀屋町の庭見世会場があるんですが、そこはたぶん4列100m位の行列で、そここに並ぶと、ここ1カ所で終わりそうな勢いです。今回はパスw
ですが、傘鉾の展示のところは、やや空いてました。
山車とおそろいの鯱の飾りが勇壮ですね。
銀屋町。自他共に認める、長崎くんちの各町でトップクラスの実力(何が実力かは、ま、いまいち不明ですけど)を誇る踊町であります。それは、太鼓の練習を踊町で無いときでも通年練習しているなど、今まで自分たちがやってきた事への自信に裏打ちされた物があるからです。練習は大変厳しいそうです。
ちなみに、小屋入りの時は、根引き衆は全員坊主でやってききました。
6月1日のこと。
ものすごい、気合いの入れようです。自分たちにかかっている期待の大きさを、自分たちが一番よく知っている踊町。鯱太鼓は伝統こそ長くはない(といっても約30年くらいはある)ですが、今では他の踊町から一目置かれる存在なのです。長崎くんちという祭りに掛ける思い・誇り、それはプライドという言葉で表せると思います。そんな物を一心に背負っているのであります。
そういうバックグランドを知って奉納踊りを観る時、私達は諏訪神社の踊り場場で
無限に「もってこい」を掛けたいのであります。この踊町については、白どっぽ組はもってこいの「打ち切り役」になることでありましょう。間違いなく、今年の目玉です。
ただ。こんなごついお兄さんたちが集まる、銀屋町ですが庭見世の接客は非常に丁寧でした。すごく好感が持てる街であります。ぜんぜん関係ないですけどw「
銀屋町まさる」というお寿司屋さんはすごくおすすめです。
そんなこんなで、次!麹屋町へ。
あのですね、意外と距離あるんです。ていうか、諏訪町がでかいんですwまあいい。
麹屋町の傘鉾は、梅が飾られています。
これは、麹が発酵したときに、麹花と呼ばれる物が、梅の花に似ている事に由来する、らしい・・・
ここでは、衣装や御花をじっくり観察する余裕がありました。
紫の衣装が采振りの衣装とのこと。
とあるお宅の飾り付けで珍しかったのが海産物で、ヤガラという魚があったこと。
鯛や伊勢海老は定番ですけど、赤ヤガラは・・・。やはり、赤い魚は縁起物という共通の認識があるのだと思います。いまのところ詳細不明w
で、ぜんぜん知らなかったんですが・・・。麹屋町の路地裏に、立派な公園ができているんです。
そこで、川船が展示されていました。
場所的には、亀山社中への登り口にあたる、三宝寺から中島川に抜ける路地のところ。
あとで調べると、麹屋町公園というらしい。
なんと言っても、川船の見所は、網打ち船頭さんでしょう!
過去ネタです。これは2012年の魚の町の網打ち船頭さん。
この子の見つめる視線の先には、長崎の将来があるのであります。
今年の網打ち船頭さんにも期待です!
実はこの時点で既に夜8時半くらい、ちょっと急いで、つぎは近い、隣の八幡町。
八幡町の通りが人で埋め尽くされるのは、年に何回も無いでしょうねw
人・人・人。 ほんと、長崎人ってくんちが大好きです。
ここでは、とある、人の良さそうな采振りのお兄さんと、しばしお話をして、丁寧に出し物の説明をして頂きました。
八幡町の名前の由来、八幡様は、戦の神様であります。
それにちなんで伝統的に剣舞など、戦いを表した物を奉納している珍しい踊町。
今年は山伏道中が復活ということで、これがひとつの見所になりそう。
練習は小屋入りから本格的に始めますが、その前からウォーミングアップ的な練習を積んで本番の練習に備えているらしいです。本番の練習とは小屋入り以降ですが、
週6日だそうです。
ここも気合いが入ってますね。見たところ、お兄さんといってもたぶん、50代は過ぎてるでしょうといった年齢です。それが、若い衆と一緒に毎日数kmのランニングなどをこなすそうです。自分がやらないと、「
若い者に示しがつかん」この古くさい言葉が胸に突き刺さります。
そう、なんだかんだいって、年長者から模範を示していかないと、社会は成り立たないのであります。伝統を受け継ぐというのは、そういうベースの部分から引き継いでいく。そういう貴重な機会をもつ数々の我が街は、やはり幸せ者なのでしょう。こういうところにふらっと入って人生の勉強ができるのも、また、庭見世の良いところなのかもしれません。
八幡町の象徴は「鳩」これも八幡様にあやかっているのでしょう。
それに中島川をあしらった、総監督の衣装は見応えがありました。
根引き衆、山伏道中の衣装もなかなか綺麗に仕上がっています。
正直、いくらお金がかかってるのか想像もできないくらいのいい奴です。
街のご老人方も見守る中
弓矢八幡祝い船は、ピザ屋さんZACのお店の前に展示されてました。
あと、変わったところでは、氷の彫刻なども人気でした。
この船の隣に、鳩がいたんですけど
あんまりおとなしいんで、作り物か?っと思ってたら、生きてました!おい
鳩匠の衣装は専用で別に準備されてたみたいです。
庭見世をやっている飾り付けで、山の幸の定番ラインナップ。
ざくろ、くり、柿、桃のお饅頭等です。
とある家の、おかみさんに聞いてみたところ、このザクロは国産で、大きな物をこれだけ数集めるのは、なかなか大変だと言うことでした。そういえば、ザクロ・・・。最近食べてないなぁ。
そんなこんなで、今年の庭見世は、お宝には出会えませんでしたが、
その分各踊り町の人たちとお話をできる機会もあり、くんちに掛ける思いが
ひしひしと伝わってきた、ひとときでありました。
明日からの三日間、7年ぶりの晴れ舞台、くんちへの思いをぶつけて
おもいきり練習の成果を発揮して欲しいです。
晴れるといいですね。
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